書評:優しい会社(神田昌典、安達元一)~世代間ギャップの理解につながる1冊

「最近の若い奴は・・・」というのは、どの世代、どの時代においても言われてきた言葉のようです。
職場ではそのギャップの深さにどうやって関わるべきか、悩み葛藤します。
そんなギャップをどのように理解するのかを描いたのが今回読んだ「優しい会社(神田昌典、安達元一)」です。

神田さんは、まえがきとあとがきを書いているだけです。本編は安達さんが来ていますので、神田さんの本という感覚では読まないほうがいいです。
本のコンセプトは、神田さんが唱える「歴史70年サイクル説」に春夏秋冬理論を当てはめて、その世代が何を考えてどのように生きてきたのかを、主人公がタイムスリップして経験する話になっています。
ビジネス本よりも、ビジネス小説の感覚です。

本書を読むことで、世代間ギャップが少しでも埋められると思います。



1.各世代の役割

本書で取り上げられているのは、70代、50代、40代、20代の人たちで、それらの人たちが30代にタイムスリップします。
30代あたりが一番の働き盛りであり、パワーを持っているという意味です。

うちの職場では50歳代が多く、40代、30代が少なく、20代が少しずつ増えている感じです。
50代には「もっと仕事しろよ」とか「話が意味不明」「無駄が多い」なんて生意気なことを感じています。
20代には「責任持て」とか「プロ意識を持って努力しろ」とか感じています。

ここに存在するのは、世代間ギャップであり、自分と生きてきた時代背景が違うから生じたものです


高校生の時にはポケベルでしたが、下の世代はもう携帯を持っていたわけですし、上の世代は携帯すら存在してなかったわけです。
そりゃあ、価値観が違いますよね。
時代背景も違い、景気が良い時、悪い時など様々ありました。


だからこそ、人生観や仕事に対する考え方も違って当たり前なわけです。


本書を読みながら感じました。
その時代、その時代で生きてきたわけであるし、実はその世代ごとに託された役割があるのです。
世代間ギャップを嘆く前に、今自分がどういう役割を仕事の中で担っているかを理解していくのが大事なわけです。



2.20代の役割

70年サイクル論で言うと、2015年から次のサイクルに入るので(ずれたりはありますが)、現在は戦後すぐの時代と重なります。
軍人さんが偉かったのが、一気に戦犯扱いされ、価値観が変わりました。
そして、日本はそこから新しい物がどんどん生まれていきました。

つまり、常識に捕らわれずに新しいことをチャレンジして、種をまく時代がやってきています


そのために20代は新しい物を生み出す役割があるのです。
40代の人はその改革を促しサポートする立場にあるのです。


・・・まあ、これは70年サイクル論で考えた時に話です。


3.終わりに

生きた時代が違うことを知り、理解することで、世代間ギャップは大きく解消される。そんな希望がありましたね。
ただ、大事なのは特に年配の人が下の世代を理解しようと務めることでしょうね。
「最近の若いのは・・・」で済ませようとしてしまうので。


・・・ということを考えていくと、結局のところは、どのようにして育ってきたのかの相互理解をするといいってことになります。
単純化しすぎて申し訳ありませんが。
本書を読むことで、その相互理解をしたふりをして、してこなかった自分というのが発見できた気分です。

知らないものってすぐに拒絶したくなりますもんね。そこをもう少し、粘り強くやってみようかなと思いました。
世代間ギャップに悩んでいるのなら一読の価値があるかもしれません。
では!

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