新海誠の小説から読み解く「秒速5センチメートル」ネタバレ解説

映画「秒速5センチメートル」を廻る旅もいよいよこれで最後です。
新海誠監督が執筆した小説版「秒速5センチメートル」を読みました。



今までマンガ、もう一つの小説と読んできましたが、本書が映画の補完版となってます
マンガは独自ストーリーが入っており、「one more side」はヘンテコな世界にぶっ飛んでます。
違和感なく読めたと思います。


本書は173ページと短めで、映画をなぞって終えます。
ところどころ心理描写が入る形です。
桜花抄は貴樹目線、コスモナウトは花苗目線、秒速5センチメートルは貴樹目線と一部明里目線が入ります。

一番の発見は、3話目の「秒速5センチメートル」が詳しく書かれてあるところですね。
大学生時代、就職などについて映画では知ることができなかった部分が書いてあり、これを読むとかなり映画の話も、もやもやも納得できると思います。




では、以下ネタバレ解説します!




1.桜花抄の時の貴樹の想い

小学生の頃、貴樹や明里はクラスメイトからからかわれるとすぐに傷ついてしまうような性格だったが、お互いがいれば何も怖くないと思っていた。
卒業式のときに、今まで明里の存在だけを頼りに僕はやってきたのに。
とあるように、外部の力で”奪われた”という思いを強く感じている


中学校では、サッカー部に入り、友人もできて、急に1人で過ごすのが苦痛になった。
明里のいない世界に馴染もうとしていた時に届いた手紙に戸惑ってしまった

・・・新しい中学校で明里はあまりうまくいっていなかったので、支えを求めて貴樹に助けを求めたものだと思われます。ですので、手紙も1人電車の中で書いている。


文通が始まることで、
自分のことをわかってくれる誰かがこの世界にひとりだけいるという感覚が僕たちを強くした。

・・・明里も同じ気持ちで、結果的に彼女は再会後から少しずつでしょうが、うまくなじんでやっていけたのだと思います。




無事に再会し、キスをした。
この瞬間に貴樹は世界の真実を知る。

僕たちはこの先もずっと一緒にいることはできないのだと、はっきりと分かった。
僕たちの前には未だ巨大すぎる人生が、茫漠とした時間が、横たわっていた。


貴樹が2週間かけて書いたラブレターは風で飛ばされていなくても、渡せなかったかもしれない。
手紙を渡そうが渡せまいが、どのような強い想いも長い時間軸の中でゆっくりと変わっていくのだ、と自覚したから。
あの瞬間の前と後とでは、世界の見え方が変わったわけです。

そして、2人の別れ。
「貴樹くんはこの先も大丈夫だと思う」何かを言いあてられたような言葉。
同時に、いつかずっとずっと未来に、明里のこの言葉が自分にとってとても大切な力になるような予感がした。

でも今は、彼女を守れるだけの力が欲しい

・・・貴樹は転勤族のために、どこにも居つくことがなく、居場所を求めていた。
明里と中学校に一緒に上がることを居場所と考えていたそれも奪われてしまった。
彼女の「大丈夫」という言葉が、彼が種子島に行ってもやっていける原動力になったはずです。

この頃から、彼は強さに憧れ、1人でやっていくことを考えていたのではないでしょうか。



2.コスモナウトの貴樹の気持ち

物語は花苗目線で進み。花苗は商業科。貴樹は進学組。
花苗は3つの問題を抱えていた。
サーフィン問題、遠野くん問題、進路問題

そんな花苗に貴樹はこういう。
「迷ってばかりなんだ、俺。できることをなんとかやってるだけ。余裕ないんだ。」


・・・本音。彼は自分の居場所を探し続けてきたが、種子島は自分の居場所ではなかった。
だから、東京に進学希望を出す。
親の都合でわけもわからなく転校ばかりする彼は、行き先を見失い、居場所を求め、孤独と戦ってきたのではないでしょうか。

というのも、転校ばかり経験すると、居場所は奪われ、友人も奪われ、根無し草になる。
それと彼の持ち合わせていた繊細な面がうまく折り合いをつけられなく、表面上でうまくやることだけで手一杯だった。
3話で出てくるのですが、

花苗の好意は気づいていたが、あの時の自分には何もできなかった。
高校時代の空メールは、ひとりで世界に出ていくための助走のようなもの。準備期間だった。


彼は明里と別れるときに強くなりたと切に願います。
そのための準備期間が中高だったともいえます。彼は1人で戦っていく決意をし、孤独と戦い葛藤を繰り返す日々を過ごしていたのだと思います。
だから、彼が花苗に告白させなかったのです。



それは明里が好きだからということではありません。
彼らがお互いを思いやる純真さを、勝手に読者が投影させただけなのです

明里のことは忘れているはずです。彼は自分の人生の歩み方に思いを馳せているはずです。


不幸な感じの花苗も、「1つずつこなしていくんだ」と決意し、波乗りに成功。告白はできませんでしたが。

波に乗る前と乗った後の私は違う
と感じています。
一歩踏み出し、成長できたのです。きっと進路問題もサクッと解決したはずです。

・・・すべての恋がうまくいくわけではありませんから。。。これも含めて恋愛の素晴らしいところであり、それが次につながるんですしょね。



3.大学生の貴樹は普通の人だ

ここからは進行の形を変えていきます。

映画で見ていると、貴樹は明里に片思いをして、うまくいかないことや明里を思い続けられなかったことを悔やんでいると思われがちですが、全然違います。
貴樹は忘れてしまっています

あと、貴樹が心を病んだ人、葛藤を抱えた人のように思っていますが、それも違って、彼は普通のおとなしい大学生になっています

というのも、大学1年の秋に恋人ができます。
初めての恋人で、
嫉妬も愛情も決して彼の意思通りにはならなかった。抱えて生きているのだということを知った。
と思ったようです。
好きだという思い、嫉妬する思い。普通の恋愛をしています。

明里がいるのに・・・という背徳感はなく、もうすでに明里はいないんです。

ここを読み違えるとストーリーが全然違って見えます。
というか、映画ではあえて純真ラブストーリーのように演出をして、視聴者の心を揺さぶっているとと思われます。



ちなみに、1年半続いたそうで、「それほど私のこと好きじゃないんだよ」と言われてふられます。
・・・愛情表現が下手なんでしょうね。恋愛ベタ。


次に、大学3年の時に塾講師のアルバイトで、同じ塾講師のアシスタントと付き合います。
美しすぎるそうです。
その付き合いを要約すると・・・

3か月間の付き合いだが、あれほど急激に誰かを好きになり、同じ相手をあれほど深く憎んでしまったことも初めてだった
幸せと恍惚の日々の後に、誰にも相談できない酷い日々
彼女に世界の秘密の瞬間を目にしたことがあったような気がした。このような存在をもう二度と失ってはならないと強く思った。


ね、普通に恋愛してますよね。
感情表現が下手な理系人間かな、、、というのが印象です。理学部ですし。
明里に再会する意味はありません。

4.順調な社会人生活の3年間

そもそも貴樹は優等生で、就職も中堅どころのソフトウェア開発会社に決まり、社内でも頭角を表していきます。
彼は内向的なので、プログラミングと向き合うことは性があっていたようで、どんどん評価され、昇給していきます。
彼の人生で穏やかで、楽しい日々です。


そんな中、出会ったのが水野理紗。
※ 映画で少しだけ出てくる人で「3年間付き合ったけど、1cmくらいしか近づけなかった」とメールした人です。本書にはその記述はないが。
2回の恋愛経験から彼は考えます。

今度こそ、理紗と自分の気持ちにきちんと向きあおう。あの最後の日、澄田が自分にしてくれたように。
花苗「ずっと遠野くんのことが好きだったの。今までずっとありがとう」


・・・しつこいようですが、明里の姿も形もにおいも何もありません。
次こそはうまくいきたいと切実に願っています。
彼は向き合おうと勇気を振り絞るわけです。

理紗と過ごす時間は、彼の知る限り、最も心安まる空間であり時間であった。
彼は今までどれほど自分が乾いていたのか、どれほど孤独に過ごしていたのかということを理紗との日々で彼は知った


・・・ここで彼は運命の人に出会えた、そんな感じでしょうか。
仕事も順調ですしね。

しつこいけど、明里に再び出会う意味はないのです
彼は理紗に誰かから電話がかかってくるだけで、猛烈に嫉妬するんです。。。



5.退職までの不毛な日々

順調な仕事も部署転換で、被害を最小限にするという、敗戦処理のような業務に当たらされることになった。
不毛な仕事だった。
そのため、自分をチームから外してくれと頼み込んだ。さもなくければリーダーを説得して欲しい。それもダメならば会社を辞める。

結局、チームリーダーは異動になった。
そこから、彼が仕事をリードしていくわけですが、これが多忙に多忙を重ね、理紗に会えるのも1、2週間に一度程度のペースで、晩ごはんを食べて寝るだけのもの。

不毛な仕事の日々で彼は消耗していきます。
そのプロジェクトが残り3ヶ月で終えると先が見えた時に彼は退職を決意します。
心が蝕まれ、自分に向いていると思っていたプログラミングにも魅力がなくなっていきます。

彼にとって仕事をやめるのが目的になります

仕事を辞める前の3ヶ月は猛烈に忙しく理紗には会えなかった。


・・・なんというか、時間は自分で作るものでしょ・・・。と説教したくなりますが。
彼は仕事のストレスで消耗しきって、他人と向き合う力が残っていなかったのだと思います。
もう心の余裕をなくしています。高校時代に戻ったかのようです。

彼は自問します。

いつだって自分の場所を見つけるために必死だった。
自分はまだ、今でも、自分自身にさえなれていない気がする。何かに追いついていない気がする。まだ途上にすぎないと彼は思う。
でもどこに向かっての?


6.貴樹の求めていた答え

貴樹は葛藤する中で一つの答えを見つけます。
なぜ彼が今まで孤独だったのか。自分の居場所が見つからなかったのか。

せめて一言だけでも、その一言が、切実に欲しかった。ぼくが求めているのはたった一つの言葉だけなのに、なぜ、誰もそれを言ってくれないのだろう。
貴樹くん、あなたはきっと大丈夫だよ


そう、あの時の明里の言葉です。

・・・貴樹はこの明里の言葉のおかげで種子島に引っ越すことができました。
でも、その後は誰も言ってくれません。だから、種子島は自分の場所じゃないと東京に行きます。
大学時代、就職しても誰もそのことを言ってくれず彼は孤独を感じ続けて、乾いていきます。

・・・お前はポカリか・・・

7.浮上

1月下旬に退職します。その日にかかってきた理紗からの電話にも出れません。
結果、理紗に振られます。

・・・理紗はもっと会いたかったけど、貴樹はそうではなかった。仕事や自分の考えの方が大事だったわけです。
お互いのペースが合わなかったので破局。
仕事がうまくいっていたら、そうはならなかったと思います。

理紗の別れのメールが届きます。映画にもありましたね。
彼は大切な人を失うことで、自ら振り返ります。

俺はなんて愚かで身勝手なのだろう
なぜもっと、真剣に人を思いやることができなかったのだろう
様々な後悔が心の表面に浮き上がってきた。それを止めることができなかった。

「あなたはきっと大丈夫」という明里の言葉を思い出した瞬間、今まで深い海の底のように無音だった世界に突然それらの声が浮き上がり、彼の中に溢れた。
気がついたら世界は音に満ちていた




浮上しました

・・・うーん、、、わからない・・・。心の奥底に沈めて封印してきた想いと向き合うことで、彼の心は解放されたのかもしれません。

明里の言葉を思い出すのですが、この瞬間、記憶の中の明里に「今のあなたは大丈夫だよ」と言われて、自分の居場所を発見したと考えたのかも


中1の時から考えると、彼は強くなり、外部の力で何かを強制されることもありません。
やりたいことをやれるようになりました。
仕事だって辞められるんですよ!


仕事を辞めた日の出来事であり、彼が欲しかったものがすべて見つかった瞬間なのかもしれません。
理紗から振られることは、彼が自分の居場所を発見するきっかけであったわけであり、理紗がそれだけ大事な存在であったわけです。
だから、、、明里は関係ないんですよ・・・。

8.ちょっとだけ明里

明里の描写はほんの一部だけですね。
というのも、貴樹の中の明里は中学校時代で終わっているからです。
最後の踏切のシーンのためだけに明里は存在しているようなものです。

明里がラブレターを見つけ思い出す。
あの男の子との想い出は、もう私自身の大切な一部なのだ。食べたものが血肉となるように、もう切り離すことのできない私の心の一部。


・・・明里からみても貴樹は過去です。でも、彼のおかげで今があるわけで、雪の日に会いに行ったことが明里の人生を大きく変えてくれたのだと思います。
だから、彼女は別の人と恋愛ができたわけですし、貴樹とは違う人と結婚するわけです。(ラブラブのようです

9.踏切ですれ違う

1月末から2か月たち、4月。
貴樹は自分の居場所を見つけ、おそらく感情豊かにもなり、前向きになります。
フリーでプログラマーの仕事を始めます。

そして、明里(らしき人。言及がない)と踏切ですれ違う。

その瞬間、彼の心でかすかな光が瞬く。
彼と彼女がゆっくりと振り返る。そして目が合う。
こころと記憶が激しくざわめいた瞬間、小田急線の急行がふたりの視界をふさいだ。




・・・

目があってんじゃん・・・

と思いました。なるほど。見たんですな。それとも幻想??

で、明里が去っていってしまいます。映画ではその後、彼は微笑むわけです。
そもそも、このすれ違いだけで、もう十分に奇跡だと彼は思い、


この電車が通り過ぎたら前に進もうと、彼は心を決めた。


のだそうですよ。
明里の言葉が心の表層に出てくることで立ち直れ、前向きに生きていこうと思えたわけですから。
そんな彼女とすれ違えるだけでも至福なわけで。
彼女が生きていると知れるだけで、もう大丈夫。やっていこうと思えたのではないでしょうか。

踏切のシーンにそれほど意味があるわけではなく、あれは2人の関係のミスリードを引き出して、盛り上げるための演出だったと思います。
彼も彼女もお互いの人生を歩んでいくわけです。
映画では踏切の描写が多く、意味をもたせているわけですね



終わりに

いろいろと考えると、本書が一番納得が行く内容だったと思います。
すっきりと終えられますね。

映画では短編に仕上げるからこそ、効果的な演出ができたわけです

もしも、すべてを映画化していたら、陳腐な物語で終わっていたし、踏切のシーンで意味が一気に色あせます。
映画では視聴者に自分を投影させるのが狙いであり、本書では、貴樹の生き方に焦点を当てているわけです。
そもそも、彼が明里を忘れられないと考える所が幻想ですよね。


昔の彼氏彼女をいつまでも思い続けていますか??
続きは下記リンクより。では!

1.映画「秒速5センチメートル」に釘付けになった ネタバレ感想
2.マンガから読み解く、映画「秒速5センチメートル」 ネタバレ解説
3.小説one more sideから読み解く、映画「秒速5センチメートル」 ネタバレ解説
4.新海誠監督のインタビューから考える映画「秒速5センチメートル」 ネタバレあり
今 → 5.新海誠の小説から読み解く「秒速5センチメートル」ネタバレ解説
6.秒速5センチメートルの旅の終わり~映画、小説、漫画の総括をします。ネタバレあり

コメント

  1. ときん より:

    >彼が明里を忘れられないと考える所が幻想ですよね。

    >昔の彼氏彼女をいつまでも思い続けていますか??

    きのう初めて見たんですが私はタカキのような依存型の性格をしているのでよくわかるんですが。
    好きになった子を10年好きでいます。
    彼女とは遠距離です。
    会いたいといつもメールしています。
    でも彼女は独身でいることがすきといいます。

    片思いですが、私は彼女といつか会えると信じてこの10年、新しい女の子に挑もうとすることはしていません。
    しかしタカキとおなじく、自分の全力というものがだせなくなり、結果メンタルクリニックに通いニートになってしまいました。

    だから、管理者さんの 幻想ですよね という認識は違うと思います。
    思い込みの激しいにんげんはいます。
    依存するという形で何年でも好きでいることはできます。
    ただ関係が深まらないのをじっとたえているんです。
    いつか会えることだけを信じているんです。
    たとえその延長で さまざまなチャンスを逃したとしても 依存型のにんげんは平気でそういう考え方をします。
    だからこそこの作品は、リアルに痛々しいのです。

    • Mori より:

      >ときんさん

      おはようございます。
      貴重な経験談ありがとうございます。

      人生いろいろありますね。
      当てはまる人もいれば、ぼくのように当てはまらなくても妙に痛い人もいて。


      指摘通り、書き過ぎですね。

      言い訳を書かせてもらうと、「終わりに」の部分は、秒速5mの演出についてです。
      あの映画見ると、誰に対しても痛い演出になって、しかも10年以上の片思いも自然と肯定してしまうようになってしまいます。
      ただ、現実的にはそういうことはあまりなくて、それを自然と思い込ませることが、映画の演出としてうまいと言いたかったんです。

      乗せられすぎて一本取られたなと考えるからこそ、一般論として、現実に立ち返ろうと言う意味で書いた文です。
      もちろん、ぼくの思い込みに過ぎない文章ではあります。

  2. つむ より:

    突然ですみませんがレビューを読み楽しませていただきました.私も概ね同じ解釈でして貴樹が求めていたのは強さ,力だったと思います.しかし高校生にして時間が経てばたとえ同じ人間でも違う人間であることをはっきりと理解しているのですから恐ろしい人ですこの主人公は…まぁその難解さと偏屈さがこの映画を理解困難におちいらせていて小説で補完しなければ分かりがたくさせているのですが.

    個人的に明里は貴樹にとってもう一つ重要なキーになっていると解釈しています.それは少し言葉に語弊があるかもしれませんが明里は己の無力さ,弱さの象徴だったのではないかと.1話にて外部からかけがえのない関係が奪われたこと,第一話のラストシーンで守れる力を求めていたこと.2話にて自分の範囲にある幻想世界の少女が明里のような人物であったこと,これ以降貴樹は足搔いている描写がなされてて大人の雑誌を読むところまで自分は間違って歩んできたと思っていたことなどを根拠にそうだと考えています.ラストシーンの踏切は明里が去ることで強くなったことを認識した貴樹があの中学生の弱い彼女を払拭しある種の罪悪感に囚われる必要の無いことを理解したからこそ前に進むと決心したと解釈しています.
    私の解釈ですが結局のところ貴樹は求めていた答えを思い出すだけでは足りず自分に課した弱いという罪も心の底から払拭されなければ前を向けなかったのでしょう.ですのでラストの踏切は非常に大きな意味を持っていると思いますしこの二重性がこの作品の面白さかなと思います.

    • Mori より:

      >つむさん

      こんにちは。深い洞察ありがとうございます。
      指摘されたことを読むとなるほどですね。

      新開監督はそこまで計算して作っていたのかもしれません。
      貴樹にとって、中盤以降の明里は象徴的な存在といえますね。

      やはりあの場面は貴樹に必要であったと解釈することができますね

  3. akitomoharu より:

    昨晩秒速〜の映画を観て、モヤモヤして眠れませんでした。引きずりそう〜観なきゃ良かったと思っていたところに、このブログを見つけて。ホッとできました〜。ありがとうございました。

    • Mori より:

      >akitomoharuさん

      参考になったらなによりです。ぼくももやもやして、自分なりに調べないといけない状況でした 笑

  4. ハタケ より:

    初めまして。
    これから小説を読もうかと思っているのですが、つまらない内容だったらどうしようと思いこちらのサイトを覗かせていただきました。

    映画では主人公がまだ昔の女の子を思っているのか、それとももう新しい道を歩んでいるのかがあやふやで、だからこそ自分と似ているなと、自分も小学校と中学校の5年間一緒だっただけの女の子のことを今でも思っているし、近くにいる別の女性も思っているので…

    そこで小説の解説…というか、管理人さんの感想を読んだところとてもわかりやすく、ポカリかよ、のくだりはとても笑わせていただきました。
    そして読んでみたいなと思いました。

    それでは失礼いたします。

    • Mori より:

      >ハタケさん

      コメントありがとうございます。
      映画はもやもやしますね。同じような経験が誰しもある感じなので、心をえぐれるような感じがありますね。
      新海版の小説が映画の補足がしてありますので、モヤッとした方にはおすすめです。
      基本は映画と路線は同じです。

      きちんと最後まで読み切ると、「ああ、なるほど。いい話だな」と思えると思います。
      心の整理に小説はありですよ

  5. カイト より:

    はじめまして。
    私も映画見てモヤモヤして、このサイト見た後に小説読みました。 スッキリしました。
    嫁にも映画を見せて、その後に小説で救済させてあげようと思ったんですが。

    嫁は映画だけで小説の内容をほぼ完璧に言い当てました。凄いと思いました。
    具体的には水野や明里についてです。
    そして、この物語は明里の方が実は辛いendだと言っていました。

    コスモナウトで貴樹は花苗と付き合いませんでしたが、嫁はそれが貴樹が水野をちゃんと好きである伏線だと思ったそうです。
    貴樹は、好きじゃなきゃ交際しない人間だと。
    水野と貴樹は両想いなのに別れた理由は、水野の年齢を考えたら結婚願望の有無だと。
    「心は1cmくらいしか近づけませんでした」はそれしかありえないと思ったそうです。

    私は小説版にはそこまでは書いてないと言いましたが、嫁に小説版を読ませたら説教されました。

    貴樹が水野に「欲しいものなんて何もないのに、金だけは貯まる」と言って、水野は笑った後に悲しそうな顔をします。
    水野はこの時、「この人は私と家庭を築くつもりはないんだな」と思ってる、と嫁に叱られました。

    明里は結婚前に渡せなかった手紙を発見します。
    その手紙に触れると15年前の感情を追体験できるんですが手紙を読まずにしまいます。
    そして「まだきっと早い。もう少し歳をとってから読もう」と思います。

    この手紙が原因で明里は冬の日の夢を見るんですが、昔に過ぎ去ったハズの辛さや寂しさが蘇ってきて、「2人で冬を乗り越えて、季節は春で、いつもの放課後に2人で一緒に桜を見てるならいいのに」と思います。

    嫁に言われるまでわからなかったんですが、明里が夢の中で抱いた願望は子供の頃と同じ。
    だから子供の頃に書いた手紙を読まない。
    「もう少し歳をとってから」は、子供を産んで母親になってからで、子供時代と完全に決別できるのがその時だそうです。

    嫁は映画のラストで明里がいないので、「明里が貴樹に未練あったんだね」と言ってたんですが、小説版で目が合ってるのでそれを確信したみたいです。
    未練ないなら、普通に再会を喜ぶハズだからと。

    嫁曰くラストシーンは貴樹からすれば奇跡ですが、明里からすれば、一番会いたくない相手だと。
    嫁は明里の気持ちがわかるみたいで、大好きだった高校時代の元カレに会いたくないから、高校の同窓会にはでないそうです。私は悲しくなりますが。

    嫁は、貴樹はモテるし仕事もデキるハイスペックなイケメンなので何の心配もいらない。
    明里は、貴樹と再会したことで貴樹へ未練が強く残っしまい、夫との結婚生活に支障がでかねないと。

    貴樹が主人公なので気になりませんでしたが、確かに明里視点だとちょっと辛いラストなのかもしれないと思いました。

    • Mori より:

      こんばんは。素晴らしい考察ありがとうございます。
      お嫁さんに拍手ですね!
      女性目線であると、これまた違う見方ができるんでしょうね。

      貴樹はたしかに、仕事のやり方をまずっただけで、仕事ができるイケメンですからどうでもなりますよね。
      明里は明里で過去の思いがあったかもしれませんが、現実的に生きていったわけで。
      初恋の相手が再び微妙な時期に現れても本当に、、、一番会いたくないってのはありますね

      この真相が語られないのが、新海監督のすごいところですね