書評:フィッシュストーリー(伊坂幸太郎)

千田琢哉さんの書籍の中で「あの手この手でで、これでもかというほど因果応報を表現し続けてくれる」としておすすめされてあり、読んだのが本書「フィッシュストーリー(伊坂幸太郎)」

そもそも、著者の伊坂幸太郎さんは実力派の作家ですね。知らなかった。

2002年の『ラッシュライフ』で評論家に注目され始め、直木賞候補になった2003年の『重力ピエロ』で一般読者に広く認知されるようになった。それに続く『アヒルと鴨のコインロッカー』が第25回吉川英治文学新人賞を受賞した。
2003年『重力ピエロ』、2004年『チルドレン』『グラスホッパー』、2005年『死神の精度』、2006年『砂漠』で直木賞候補となる。また本屋大賞において唯一第1回から第4回まですべてにノミネートされ、2008年の第5回に『ゴールデンスランバー』で同賞を受賞した。同作品で第21回山本周五郎賞も受賞した。 伊坂幸太郎 – Wikipediaより

それを知るのはこの記事を書くときなので、先入観なしで読めたのがよかったですね。




本書は、4つの短編で構成されていて「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」が入ってます。
フィッシュストリーやポテチは映画化もされてます。



さて、ずいぶんと前振りが長かったので本書の話に。
短編というのは短い分だけ難しいですよね。
でも、これがストーリーはテンポよく流れ、そして伏線がはられ、うまく回収されるんです。
うまくまとまっているなあって。
タイトルにもなっているフィッシュストーリーでは、たしかに因果応報が畳み掛けるようにして表現されてあり、なるほどと思います。



文体としては、軽いテンポで、淡々と進む感じ。時にどうでもいい無駄話も入ったり。
話自体はうまく出来ているので、この空気感が好きかどうかですね。


個人的なことをかけば、泥棒が主人公の話が2話も入っており、泥棒を美化しているわけではありませんが、嫌でしたね。
畳み掛けるような盛り上がりにはかけるので、そこがもったいないと思うポイント。
ビジネス書の延長として読む本でもありません。


伊坂ワールドに入門するなら、未読ですが、本屋大賞をとった「ゴールデンスランバー」の方がいいと思います。
フィッシュストーリーから読む必要は感じません。