書評:神話のマネジメント(神田昌典)

「神話のマネジメント(神田昌典)」を読みました。
本書は、1998年~2004年の間に顧客獲得実践会で発行されたニュースレターを厳選して書籍化したものです。

ニュースレターを元に書籍された3部作で最後の1冊になります。
参考記事 → 不変のマーケティング(神田昌典)
 金言だらけの1冊~禁断のセールスコピーライティング(神田昌典)

注目すべきところは、どれも素晴らしい出来上がり

ってことです。
神田さんの書籍をずいぶんと読んできましたが、その集大成であると感じますね。
というのも、そもそもこのニュースレターの恩恵を預かるためには、会費がべらぼうに高い顧客獲得実践会に参加しなくてはいけないからです。
金言だらけって言えます。




1.マネジメントは社長だけじゃない

本書を読みながら思うのは、この手のビジネス書って起業家を相手にしていることが多いんですが、

おそらくほとんどの人が活かせる内容になっています

組織のマネジメントのやり方が大きくクローズアップされているんですが、自分の配属された部署、チーム、アルバイト先、サークル、もっといえば、学校の教室、職員室といった単位で見ることができるんですよね。

ビジネス書の極意は、自分の環境で実践すること

これにあるんですよ。
「ああ、こういう人もいるんだよね」「こんな人になれたらいいな」なんて思っていたら一生そうなれませんもんね。
だから、自分が実践する立場で考えながら読んでみました。それがいいですよ。


神話のマネジメント(神田昌典)

2.やっぱり面白いのは桃太郎理論

神田さんの書籍でしょっちゅう出てくる組織の人間模様に、桃太郎があります。
自分的にはこれが一番実践的につかそうです。

桃太郎の登場人物は以下の4人(匹)。桃太郎、さる、きじ、いぬ。
それが組織の中では次のような役割を果たします。

桃太郎:起業家(軍人)
犬:実務家(魔術師)
さる:管理者(官僚)
きじ:統合者(恋人・道化師)

起業家と管理者は仲が悪く、実務家と統合者が仲が悪いのがポイントです
つまり、組織というのは、色んな人がいて、主義主張が違うのでお互いにいいところを出し合わないと、足を引っ張り合うということ。


起業家がアイディアを出し、それを実務家が実現させていきます。
そうして会社(組織、団体、サークルなど)が成長していきます。

会社が成長していくと、今度は仕事をシステム化・ルール化・ルーティン化する必要が出てきて、管理者が登場し、力を発揮します。
そんな中で、起業家が次のことをしたいとなると、ルール化を目指す管理者には混乱を与えますので、問題化するわけです。
起業家はこういう時期にはおとなしくしているべきですが、それぞれの役割もあり、なかなかそうできません。

社内の混乱をおさめ、対立の橋渡しをするのが統合者の出番です。
統合者は勇気と愛の象徴であり、グループをまとめあげていきます。

あなたはどの役割でしょうか?


考えると面白いと思いませんか??

ぼくは起業家なんじゃないかと思っていた時期もありますが、現実的には統合者ですねえ。
気性等の問題もあり、一番向いていると思います。

つまり、各人が自分の役割を意識し、どの場面で自分が活躍し、どの場面では息を潜めているべきかを考えるのは大事なんですよね。
また、組織内のパワーバランスを考える時に有効で、今組織がどのような方向に傾倒しているのかを意識する軸にもなります。




3.春夏秋冬理論

神田さんが主張する理論の1つに春夏秋冬理論があります。
1年の季節を自分の人生の12年間に当てはめて考えるようなやり方です。
今自分は冬の時期だから小さく試してみようとか、今は夏だからどんどん攻めの展開で行こうとか。

こうしたサイクル論で書かれているのが大ベストセラーになった「2022―これから10年、活躍できる人の条件」です


宗教かと言われそうですが、サイクル論ってピンとくるものがあるんですよね。
細木数子さんの六星占術もこうしたサイクル論ですよね。

残念ながら本書では自分がどの時期にあるのかはわからないので、次の書籍を購入予定です。


人生っていつでもガンガンではないですよね。いい時もあれば、悪い時もある。
それを知る目安になればいいなと




終わりに

マネジメントって奥が深いですね。
本書を読んで痛切に感じたのは、

マネジメントって人を管理するんじゃなくて、成長させるのが大事

なんですよ。
自分が強権発動して何でも好きな通りに、すべて解決するのはある意味いいですけど、それでは楽ができません。
だからこそ、人を成長して自分がやることをやってもらうようにする、これこそが強みになるはずです。

そんなアイディアが詰まっている1冊でした。
次回 → 書評:あの有名人たちが成功した法則!―「春夏秋冬理論」でツキの波に乗る(來夢)