史上最強の人生戦略マニュアル(フィリップ・マグロー)~現実主義的に対応しよう

悲劇のヒロインを脱却し、徹底的に現実主義者となって人生を過ごせと教えてくれます。

「史上最強の人生戦略マニュアル(フィリップ・マグロー)」とタイトルに圧倒されますが、とてもいい本でした。
洋書ながらも、洋書特有の読みづらさがなく、きちんとまとまってあり、事例も豊富で429ページありますが、苦なく読めました。

人生戦略として紹介されてある10の法則を中心に、自分の気になった部分についてまとめていきます。


1.問題がひとりでに解決することはない

他の誰も自分に代わって戦ってはくれない。この世の中でもっとも必要な味方は、他のだれでもない自分自身。
というのも、道ですれ違う他人の悩みなんて、あなたには関係ないから。

大抵の人は、自分に難しい質問をぶつけず、自分の本当の性格や態度を直視せず、成功するための努力を無にする肝心な問題に取り組まないことによって、自分を騙している。

そうして、問題をそらすだけで、問題がひとりでに解決することは絶対ない。
意思ではなく結果に実際に焦点を合さないといけない。




法則1 ものがわかっているか、いないか

<他人を理解するための8つのリスト>

1)人生で何を一番大事にしているか。倫理? 金や成功? 力? 思いやり?
2)人生とはどういうもので、どうあるべきと期待し、どう信じているか
3)何に反発を抱き、どんな傾向(恐怖、偏見、先入観)があるか
4)どんな姿勢やアプローチ、哲学を拒絶・認める傾向が強いか
5)信用できるという結論を下すために、相手からどんな言葉を聞く必要があるか
6)どういうものを適切とみなすか
7)自分のことをどのように思っているか
8)人生に一番望んでいるものは何か

<万人に共通する10の特徴リスト>

1)一番恐れるのは拒絶されること
2)一番必要としているのは受け入れられること
3)人を動かすには相手の自尊心を傷つけないこと、もしくはくすぐること
4)自分はどうなるのだろう? という不安を持っている
5)自分にとって、個人的に大事なことを話したがる
6)自分が理解できることだけに耳を傾け、取り入れる
7)自分に好意を持っている人を好み、信じて頼る
8)しばしばはっきりした理由もなく行動する
9)上流階級の中にも料簡の狭いつまらない人間が入る
10)必ず外面があり、その下面の向こうにあるものを見なければいけない

人間が持っている特質を理解しておかなければ、うまくいくものもいかなくなる。



法則2 人生の責任は自分にある

仕事が気に入らないなら、それはあなたの責任だ。関係が行き詰まったなら、それもあなたの責任だ。
太りすぎているのも、異性を信じられないのも、幸せでないのも、すべてあなたの責任だ。
あなたは犠牲者ではない。そんな状況になったのはあなたのせいだ。

あなたは、進んで自分の見方を変え、どんなにそれが困難で異常なことのように思えても、問題を抱えているのは自分だという事実を受け入れなければならない。
問題は、他人を責めるのが人間の本質であることだ。だから、自分から目をそらし他人のせいにする。

人生であなたがとった行動や選択が失敗であれば、あなたは責められるべきだと言っているのではない。それはただ、あなたが選択をして、その行動をとったのだから、結果に対して責任があるのはあなただけだということを認識してくれることを求めている。

自分で人生を切り開いていることであり、常に中心は自分である。
誰かのせいにする人生なんてのはありえない。




法則3 人はうまくいくことをする

考えを選ぶと、それに関連した生理現象も選ぶことになる。
(被害者だと考えれば、日々悲しみにくれることになる)

人は誰しも、行動とともに見返りを得ている。
短期的な利益のみを追求した行動を取るのは、あるレベルではそれでうまくいっていると感じているからだ。
「うまくいっている」というのは、望ましくない行為に見えても、その行為から何かしらの見返りを得ているということだ。

すぐに満足したいという欲求は、あとで大きな見返りを得るよりも今すぐ小さな見返りがほしいということにつながる。
一部の行動に対して見返りを得ているのではない。あらゆる行動に対してつねに見返りを得ているのだ。


難しいのは、実際にあなた自身の人生で何が見返りになっているのかを突き止めることだ。
誰もがもっとも必要としているのは、受け入れられることだ。
反対に、人がもっとも恐れているのは、拒絶されることである。

あなたは、人生の中で得ている見返りによって、自分の行動を形成している。見返りを見つけてコントロールしよう。そうすれば、自分自身の行動だろうと他の人の行動だろうとコントロールすることができる


見返りを意識しないと、いつのまにか短期的な見返りに突き動かされてしまい、短絡的な生き方になってしまう。



法則4 自分が認めていないことは変えられない

時が経つにつれて問題がいい方向に向かう、ということはない。あなたが認めていないことは、あなたがそれを認めるまで悪化していくだろう。

自己、結婚や仕事、態度、怒りや抑うつや恐怖、うまくいっていなことなら、どんなことでも認めて欲しい。
これまで言ってきたように、自分がしていることは正しいと、あなたが一抹の疑念も抱かず、100%確信していようと関係ない。
うまくいっていなければ、変えるだけのことだ。

自分に正しいということにこだわると、悲劇的な結果につながる恐れがある。


いいことであれ、悪いことであれ、認めずに目を逸らせば問題は解決しないということである。




法則5 人生は行動に報いる

行動は、人々があなたという人間を知る唯一の判断材料であり、これをもとに、あなたに褒美を与えるか罰を与えるか、人々は決める。

意思ではなく「結果」にもとづいて、自分の人生とその質を評価することから始めよう。
どんなに素晴らしい考えも行動が伴わなければ何にもならない。

彼らの誰一人として、あなたの意思に関心を抱いてはいない。彼らが関心を持っているのは、あなたの行動だけだ。
知識や意識、洞察や理解は、行動に変えないと何の価値もない。
勝者と敗者の違いは、敗者がしたがらないことを勝者はするという点だ。勝つ人は、目的と意味のある行動をとる。彼らは考えるだけでは終わらない。


違うことを「する」ようになるまで、人生は何も変わらないだろう。あなたがたぶん、自分に問いかけなければならない質問は、「今しないなら、いつするのか?」という質問だろう。
人生は見切りをつけたことに対して、見返りを与えてはくれない。

人生の決断は主に、あなたがどういう人間かを決めるものだ。これは根本的、基本的レベルで下した決断であり、精神と行動の二つの面であなたの価値観を支えるよりどころとなる。


行動こそが現状を変えるもの。行動しない言い訳をするだけでは何も変わりはしない。



法則6 事実なんてない。あるのは認識だけ

人生に何が起きようと、その出来事をどう解釈するかは自分次第である、という事実を受け入れることに他ならない。状況が持つ意味や価値は、実際には、あなたがその状況に持たせた意味や価値でしかないのだ。

あなたはこのように2人といない人間なのだから、あなたの認識もこの世に2つと無いのである。
あなたの人生に起きることにあなたが持たせる意味は、あなただけのものだ。

出来事に対して、完全に打ちのめされて身を滅ぼすか、あるいは前向きに対処するか、あなたは選択することができる
過去の出来事によって作られたフィルターを通して世の中を見続ければ、過去が自分の現在と未来の両方を支配し、決定するのを許していることになる。

だから、どんなものであろうと、「過去」を認め、そのせいで自分の見方や認識、経験が歪んでしまったことを認識しなければならない。
過去の出来事であなたに責任がないとしても、今どんな反応をするかについては、あなたに責任がある。

あいにく、私たちのフィルターがもっともひどく歪められるのは、自分自身を見る時だ。当然のことながら、人々は自分自身を現実的・客観的に見ない。
自分たちの人生に起きた出来事について、自分の責任に全く気づいていないような口ぶりで話すのを何度聞いたことだろう。
現実なんてない。あるのは認識だけだ。


人間誰しも、過去に悲劇的な出来事を抱えている。
それは防ぐことができなかったかもしれないが、それに引きずられては過去に囚われたままである。
その過去をどう認識するかで、過去から脱出ができる。




法則7 人生は管理するもの。癒やすものではない。

我慢するのではなく、解決することに力を注ぐことだ。
答えのない質問に用心することだ。起こりもしないことを心配しても仕方がない。

わだかまりを残さないようにする。
過去のことについて許したり、謝ったりする必要があるかもしれない。とにかく感情を断ち切るために、必要なことはなんでもするのだ。人生にこうしたお荷物を積み上げてはならない。感情にピリオドを打つのだ。

約束を守ろう。自分自身であろうと他人とであろうと。

人生を変えるためには、自分を変える必要がある。人生を本当に管理するということは、流れに身を任せて生きるのをやめ、計画的に生きることである。

本当に問題なのは、こうした問題をどのように処理するかであり、処理にどの程度の努力を払うかである。自分で定めた人生管理の基準が高すぎたり、低すぎたりすれば、自分の問題を増やすことになる。

目的を持って管理しよう。知識を持って管理しよう。
どんな選択をするかで、あなたの心の状態が決まる。目的と知識を持って選択すれば、あなたは望むものを手に入れられるだろう。



法則8 私たちは自分の扱い方を人に教えている

人がそんな行動をとるのは、結果的に、どんな行動をとれば見返りがあり、どんな行動を取れば見返りがないかを、あなたが教えているからだ。
極端で一方的に見える状況であっても、まったく文字通りの意味であなたには責任があるということだ。反応の仕方を変えることで現実は変わる。相手の望ましくない行動に見返りを与えてはいけない。
どんな行動がうまくいくかいかないかを決めるのが、あなた自身であるなら、あなたは関係を今すぐ変えることができる。

あなたにできる最悪のことは、変化を起こすと息巻いた挙句、結局もとの慣れ親しんだ破滅的なパターンに戻ることだ。
あなたが現状を変えようとすると、相手は抵抗するはずだ。


相手の行動は自分がそう仕向けている可能性が高い。
嫌なら嫌とはっきりと言える、つまり見返りを相手に与えていけない。
そうでなければ、ひどいことが続くことになる。




法則9 許しには力がある

憎しみを抱き続ければ、信じられないほど高い代償を払うことになる。というのも、実際のところ、こうした感情はあなたという人間を変えてしまうからだ。憎しみはあなたの心を変えてしまう。

怨みや怒りには大きな力があり、心にいったん入り込むと、関係すべてに影響を及ぼす。こうした感情は、本当にあなたを別人のようにしてしまう。
それまでのあなたではなくなり、憎しみや恨みがあなたという人間の特徴になる。

あなたやあなたが愛する人に対して罪を犯した人間を許すのは、相手のためではない。あなたのためだ。
許すのに相手の協力は必要なということを理解はしよう。

自分に対して罪を犯した人間のせいで、憎しみや怒り、憤りを抱くようになれば、あなたの負けなのだ。
誰かに傷つけられるより悪いことが1つある。それは傷つけられた後も、その痛みを引きずることだ。


憎しみは性格を変え、顔を歪める。
許すのは自分のために、決して憎しみに心が囚われてはいけない。



法則10 自分が求めているものを知り、要求する

自分にとっての成功が何であるか特定できなければ、チャンスが巡ってきても気が付かないだろう。
特定できないのは、漠然としすぎたり、抽象的すぎたりすることだ。
目標は低くしすぎないように。

本当に求めているものが、ものや出来事ではなく、それに絡む感情であることに気づけば、目標は、物や出来事から、それに関連する感情に変わる。

現状を正確に把握すること、自分の望みを完全に理解することが、目標達成には欠かせない要素である。
自分自身のことがわからないということは、自分の欲求や自分に必要な物がわからないということだ。自分にとって何が一番大切なのかわからないということである。

自分を知ることの重要性を過小評価してはならない。



終わりに

心に残った箇所を記録しておく、という形でまとめさせてもらいました。
著者自身、戦略コンサルタントであり、この現実的対応にはなるほどと思わされます。

過去は変えられないが、認識は変えられる。
そうすればもっと多くの人が、今を自信を持って生きていけるのではないでしょうか。

ぜひとも手にとってほしい一冊です。
次回 → 書評:人生確率論のススメ(勝間和代)~これはあたり本でした