王様ゲームの勝手な感想~読者は納得したのか??

以前、王様ゲームというのを書店で見つけ、かなり売れていて、しかもその話が斬新で、残忍で興味をそそられたところが始まりです。


とはいえ、当初からなんかうさんくさいなと思っていたので、書店での走り読みで済ませていました。
シリーズも完結したのか? よくわかりませんが、感想を勝手に書いておきます。

以下、ネタバレです。







王様の正体がウィルスって・・・

携帯メールから送られてくる命令に従わないだけで、首がちょん切れたり、全身が破裂したり・・・。
まさに、理不尽な命令でも、王様の命令は絶対! というノリの中高生向けの設定です。

そして、その正体がケルドウィルスで・・・感染者は、メールによる暗示で、身体の細胞が自己暗示をかけて、されてもいないのに、そのような状況を勝手に再現し、結果として、罰が与えられるとのこと。
究極の自己暗示ウィルス。

しかも、そのウィルス自身が意識を持ち、ネットワークを媒介にして自己増殖をするという脅威のウィルス。
増殖する度に、形を変えており、駆逐するのは無理と。

最後まで小説を読んだわけじゃないのですが・・・そのウィルスを操る人がいて・・・云々。




読者は納得したの?

売れに売れて、漫画化されても売れて。
と世間的に見たら、大成功を収めているわけですが、こんな設定で読者は納得したのでしょうか。


そもそも、ウィルスが意志を持つ段階で構造上無理ですし、しかも、王様ゲームの判定をどうやって誰がやっているのか・・・
暗示にかからなかったら? 携帯を持っていなかったら?
33年前につくられたウィルスだそうですが、どうして絶滅せず、大量発生せずに済んでいるのか・・・ネットを媒介にするわけなら全世界に大量に増えているはずであり・・・。
なぜ、マスコミが騒がない? 原因究明がなされない??

シリーズが進むごとに未解決の謎がそのまま残っていく感じですが・・・。
作者はそれがわかっていて、どんどん書き進めているわけですよね。
編集者も。

こんな設定で満足した読者はどれだけいるのかと疑問過ぎます。




残酷なものを求めているだけ?

バトルロワイヤルにしても、リアル鬼ごっこにしても、その目的は「殺すこと」にありますよね。

人は表と裏の欲求を持っていると言われます。
健康的な生活を送りたいと思う反面、ジャンクフードを食べたいと思ったり。
他人からよく思われたいと思う反面、人をけなしたり。

この小説がヒットした理由は、子どもたちが持っている、裏の欲求の残忍さを前面に出したからかなと。
いくら思っていても、できるわけじゃない。
でも、小説の中だったら、それができる。

ゲームが売れるのと同じような理屈です。
とともに、一度読んでしまったら、どうしてもそのカラクリが知りたいと思ってしまう心理もあり、続巻が売れていったのではないでしょうか。


SFは現実にないことをテーマにしますが、やはりそれでも、納得できる現実の延長であるから支持されるわけです。
王様ゲームは、そこの部分がなく、「めちゃくちゃじゃないか、だまされた」となる要素ばかりですが、

これって大人の論理なのかもしれません。

子どもの立場からすると、そこまでの辻褄合わせを期待しているわけではなく、自分の中に持っている残忍性を満足させるために読んでいたのかもしれません。
だから続きが読みたいと。こうした本はほぼないですから。



終わりに

なんでもありかよって。。。どうなんかな。
というあたりが記事を書いたきっかけですが、

商業的には売れれば大成功であり、その仕掛けがうまくいったからいいのかもしれませんね。
選ぶの消費者であり、ぼく自身もこうやって興味を惹かれているわけですから