週末は田舎暮らし~こういう暮らしの在り方もある

「週末は田舎暮らし」

なんて秀逸なタイトルの本だろうって、まず思いました。
憧れますね。

二階堂のCMなんて「郷愁~~!!」って、なぜか胸にひきますよね。
それに近いものを感じる。


まだ実験段階

著者の馬場美織さんは、旦那さんと3人の子どもさんをもつ5人家族。
旦那さんの実家ぐらしとのことですから2世帯ですね。

東京で平日は共働き、週末はアクアラインを使って車で1時間30分の南房総に野菜を作りながら田舎暮らしをしています。
この二地域居住生活は8年目を迎えたとのこと。
本書はそれを大々的にいいですよーと広めるための本ではなくて、著者がやってきた生活とその考え・思いを伝えるものであり、二地域居住生活の実験本のような扱いだと著者は説明します。

物質的な豊かさに囲まれてもなぜか虚しいと感じてしまう。
だからこそ、心の豊かさに注目が集まってきていて、妙にひかれてしまうんだろうな。

そんな一つの在り方が週末の田舎暮らしなのかなと思いながら、読みました。


週末は田舎暮らし---ゼロからはじめた「二地域居住」奮闘記

感性が豊かになる

週末は大都会を離れて田舎でゆっくり。
本当に憧れます。
それだけ、普段の仕事に追われ、殺伐としているのかもしれませんね。

実際に田舎の暮らしは、大人にとっても、子どもにとっても有益なことに間違いありません。
定番でありますが、野菜をつくることもその醍醐味です。

個人的に4月から市民農園を借りて、野菜作りを始めました。
育てるためには、毎日水をやり、手間ひまかけます。
アブラムシ、てんとう虫、くも、カメムシ・・・畑って生き物の宝庫です。

そんな日々を過ごして、野菜を収穫した時の喜びやそれを食べる時の新鮮さ。
十分な量はとれませんが、これだけでも食に対する見方が変わってきますし、感性も鋭くなる気がします。

こうした自然と関わる生き方というのは、人間本来が持っている本能のようなものかもしれません。
だから、妙に自然に憧れ、田舎暮らしに恋焦がれるのかも。

とはいえ、東京を否定しているわけではありません。
東京にしかないものもたくさんあり、田舎にしかないものもたくさんある。
2地域で住むというのは、その両方の恩恵をもらうような生活とも言えます。




行くじゃなくて、暮らす重み

「なるほど、いいよなー。憧れるよなー」と読み進めるうちに、ちょっとずつページをめくる手が重くなる。

週末に一度きりの旅行に行くわけじゃなくて、そこに住み、暮らすのだ。
自分たちの第2の故郷にするわけですから。
近所づきあいもあり、都合が悪くなったらさっさとやめようという思いではできない。

また週末ごとに行くとなれば、予定を調整しないといけない。
中学生、小学生、幼稚園生のお子さんがいて、週末には学校行事、部活動、友達と遊ぶといった子どもにも都合があるわけです。
田舎に行くということは、学校の友達とは遊べないということ。

この予定の組み方をうまく家族で事前にしっかりと話をしておくことが重要で、子どもの予定も大人と同じ重みで考えることが大事とのこと。
というのも、行かないと家が荒れる、雑草が生えて近隣に迷惑をかけるのだそうです。
生活しながら出た一つの結論は、2週間に1度はいかないと維持できない。

田舎暮らしも愛着が出てきて、こうした生活を子どもたちも嫌じゃなく、むしろ好きだそうです。

いつまでこうした暮らしができるのか。
先を考えれば考えるほどに、単純ではないなと思わされます。
仕事の都合もあるので、やはり2地域居住という形があっているそうです。




どんな形がいいかを考える

読めば読むほどに、たしかにこの本は「田舎暮らしの報告書」であり、まだその途中経過なんだなというのがわかります。
こういうライフスタイルがありますよーと一つの形を提案してくれてもいます。

平日は普通に仕事をして休日は遠出をする、これでもいいわけです。
変にこだわらなくてもいい。

自分にはこれがあっている、という実感が大事。

あとは最近思うのは、今の生活、習慣、ルーティンワークが「本当に大事なのか」「それが自分にプラスなのか」ということ。
以前なら、「運動する時間がないからしない」と考えていたのが、実際に運動を始めてみると「運動っていいなー。絶対続けていこう」と思ってる。

有名なブロガーの方がライフログをつけているので自分もやってみようと始めてみると、最初のうちは楽しいけど、「自分にあってないわ」と途中でやめてしまいました。
一部のライフログというかメモをつける習慣は継続しています。

やってみるとわかることが多い。
それによって自分がどういう人間なのかを再発見できるのが楽しい。

今、この瞬間が本当にそれでいいのかを疑い、考えてみるのは大事です
そうして、理想の暮らしが見えてくるのではないかと




家を購入する時のメモ

毎週末、馬場さんは不動産屋巡りをして、物件をひたすらに見たそうです。
そうして、不動産屋の友人が教えてくれたアドバイスが深かったので、メモしておきます。

・その土地に執着するな。執着していると分かると、足元を見られて高値をふっかけられる。
・値下げ交渉は、「折り合わなければ、別に買わなくてもいいんだぜ:というくらい、強気で迫れ。
・これでギリギリだろうと思ったところで、さらにぼん! と叩く。最低価格を向こうが告げてくるまで。
・100万稼ぐ苦労を考えれば、100万値切る労を惜しむな

なるほどなって思いますね。
新築の物件なんて、買った瞬間に2割は評価が落ちるといいますし。
新築の物件はどんどん値段が下がっていきますから、「おい、どんだけ盛ってんだよ」って突っ込みたくなります。

価格をどのように考えるかは難しいところですね。




終わりに

憧れる一方で責任も重い。

それがきちんと釣り合うなと思ったらオッケーなんでしょうね。
生活の在り方はいろいろであり、可能性は本当にあるなと思う一冊でした。