30代から頭はもっとよくなる!? 「海馬~脳は疲れない」

ビジネスでもなんでもないけれど、科学読み物と言ったらいいでしょうか。
脳科学者の池谷裕二さんとコピーライターの糸井重里さんの対談をまとめた本です。

脳の海馬を中心に話が展開される知的な興奮・満足が得られる本でした。
興味深かったことをまとめておきます


海馬とは

どの動物にも脳に存在する部分で、脳の記憶を司る部位。
入ってくる情報の取捨選択を行い、長期記憶をつくる(記憶は別の脳細胞に記憶される)

夢を作っているのも海馬。
眠っている時に、日中得た情報を組み合わせて整理する過程が夢だそうです。

興味深いのはこの海馬は常に働き続けており、脳自身も疲れることを知らず働き続けるとのこと。

疲れたと感じるのは、目や体の疲労によるもの。
脳は疲れないと知れば、もっと可能性が広がる。そんな気がしました。
自分の思い込みが限界を作っているわけですね


海馬~脳は疲れない

30代から頭は飛躍的に良くなる

年をとると、物忘れが激しくなって・・・と脳の衰えを感じる人が多いですが、実はそうではないそうです。
大人と子どもでは知識の総量が違うので、検索の時間がかかるとのこと。

むしろ、30代、40代の方が頭の働きが活発になる。
というよりも、使い方が変わってくる。

脳細胞はシナプスによるネットワーク、つまり「つながり」によって意味付けがされているわけです。
このネットワークが30歳を超えると、どんどん密になっていくそうです。

世の中で必要とされているものは、単純な知識の暗記ではなく、「知識と知識の組み合わせ」によって物を生み出すことです。
脳細胞のネットワークが密になることが、それを可能にしていきます。

この人にはかなわないという年上の人が多いのは、このネットワークの熟練さにあったんだろうな。


子どもの時には知識の暗記が得意であったのに対し、大人になると知識同士のつながりを発見できるようになります。
この点で、30代から頭はよくなっていくわけです。
ということは、知識を大量にインプットし、それを組み合わせていくことで「センス」も身につけられます。

積極的に脳を使う習慣を身に付けろってことですね。




脳は使わないと衰退する

マウスの実験で、あるマウスは遊び道具など刺激が環境を用意し、もう一方のマウスには何もない刺激のない環境を用意したところ、刺激のないマウスの脳は衰えていったそうです。

つまり、刺激が脳を活性化させ、頭を良くするわけです。
そうなると、ルーティンワークは、頭を刺激しないので、ただのマンネリに陥ってしまう原因になるわけですね。

この点で、旅に出ることはとても刺激を与えることになり、いいそうです。




勉強後に寝ると効率がいい理由

試験前になると、つい睡眠時間を削ってしまいますが、よく言われている通り、それは逆効果になりそうです。
体が眠っている間に海馬が情報を整理します(レミネセンス)。

このとき、起こっていることは、情報の断片をひたすらに組み替えて整理しています。
abcdefと情報が並んでいると、aとdを組み合わせたり、bとfを組み合わせたり。

そうして情報を整理していくうちに、自分の意識では気づかなかった情報通しのつながりに形成されて、

起きた時に「あれ、わかったぞ」となることがあるのはこのためです。
この海馬の処理は6時間ぐらいは必要だそうですので、6時間は寝ましょう

また、夢を見る刺激を与える物質があり、この作用を抑える物質もあるそうです。
風邪薬にはその成分が入っており、服用すると情報を整理できない睡眠となってしまいます。

体調にもよりますが、試験期間中は風邪は引きたくないですね




好き嫌いが絡むと脳は覚える

海馬のそばに扁桃体という部位があり、「好き/嫌いの感情」を司っているそうです。
海馬はこの扁桃体の感情を参照しながら、情報を取捨選択しているかもしれない、とのこと。

また、扁桃体を一番活躍させる状況は、生命の危機状況。
だから、ちょっと部屋を寒くする、お腹を少し空かせる状態は脳を活発にさせるそうです。
満腹になると頭が働かないというのはこの辺にありそうで、妙に納得。

以上のことから、脳が覚えるためには、感情に絡みやすいもので、空腹時に、少し寒い状況を作るとよさそうです。




終わりに

脳のことを知ると、自分の可能性がもっともっと広がっていくような気がします。
そして、脳の作用で言うと、やはりこの思い込みというのが大事だそうです。

「自分はできる!」と思い込むのか、「自分はダメな奴」と思い込むかでは、全然結果が変わってくるそうです。

ビジネス書で言われるように肯定的に自分の可能性を信じて、物事に当たれということですね。

がんばる活力をもらえました