儲かる仕組みは人材育成にこそある、に行き着く

企業は「人・物・金」ですが、タイトルの通り、儲かる仕組みは人材育成に行き着くと改め思い至りました。

うちの職場でも業務改善だの、質の向上だの、色々なことが言われておりますが、実感としては「余計な手間が増えただけで何もよくなっていない」わけです。

なぜかというと、一丸になって取り組めないから。
というのも、組織として、まず人のことを大事するという考えがないから。
共感なんてできません。

共感できなければモチベーションは当然上がらず、効果も上がりません。
それに気づかないのがトップとしての器の問題です。

今回は、ダスキンの代理店業務を行う株式会社武蔵野の小山 昇社長が執筆した「「儲かる仕組み」をつくりなさい—-落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために」を読み、企業として大事にすべきことが「人材育成」であると思い至りました。

人材育成と儲かる仕組みとをうまく合わさることこそが味噌です。


こんな本です

どのようにして儲かる仕組みを作っていくのか。
株式会社武蔵野の小山昇社長が仕組んだ、儲かる仕組みを徹底的に解説した本です。
主軸は人材をどのように活かし、伸ばし、やる気を出させるのかに主軸が置かれています


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

人材育成のための儲かる仕組み5つの例

1.ITを「ぬくもり」を伝えるツールとして活用する

IT化を取り入れて、業務改善を図る企業は多い。
ITによって人材育成を図るというのが小山流。

誰かが仕事で大きな成果をあげたら、それを全体でシェアしたり、本人に会いほめる。
もしも、個人の営業成績が落ちているのがわかったら、何気なく本人に声をかける。

情報が一元管理され、それをパソコンからパッと見えるようになる。
それによって、誰かに確認しなくても済むようになり、コミュニケーションが減るケースもある。
うちの職場は、ITのせいで仕事が余計に増えて全く意味不明です。

ITによって効率的に社員の情報がより入ってくるので、それを上手に本人にフィードバックしてあげる。
仕事は誰かに認められる、評価されるだけでモチベーションは劇的に変わる。
小山社長は、直筆で手紙まで書くそうですから、モチベーションが上がらないわけがありません


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

2.レクリエーションは強制参加

社内行事はすべて全員参加だそうです。
社員旅行やバーベキュー大会であれば家族も参加のようで。

恐ろしいのは、参加しなければ欠勤扱いになり、賞与に響くこと。

なぜこんなことをしているのかというと、「みんなで同じことをして価値観を一つにする」ため。
宴会では全員浴衣を着用ということもまで決められているそうです。

不参加の社員がいれば、その社員に気兼ねして思い出話すらできなくなってしまい、一人の不参加が社内全体の雰囲気を悪くしかねないからです。
こうした意識の統一が結局のところ、社長の理念をみんなが共有する土壌を作り上げているわけです。

ただ、社員旅行にしても工夫が凝らされています。
みんなで一流ということを体験するために一流ホテルに宿泊する、現金争奪じゃんけん大会といった仕組みもあります。

個々人の自由がまかり通るからこそ、社内の風通しが悪くなり、社長が右といっても、右を向かない人が多く出る原因になっているのでしょうね。


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

3.研修も強制参加

休みの日や朝に行う研修も賞与に大きく響くそうです。
だから、半ば強制参加状態。

これは「質よりも量」という考え方で、実際に成果が上がっているそうです。
英会話をするにしても、10回通うのと100回通うのでは成果が段違いになります。
そうしたものですね。

ここを賞与と結びつけるところが、儲かる仕組みとなるわけですね。
個人が稼ぐためには研修参加しないといけない。
そうすると、どんどん知識が身につき、仕事にプラスになるわけですから、言うことなしですね。


よくある研修は、ただ研修をするだけで、給料には影響はありませんから。
ちなみに、研修に参加できずに賞与が下がってしまったときには、社長が直筆でその人の奥さん宛に「あと2回研修に出ていたら、賞与が◯◯万円増えていたのに」と書くそうです。
その後は言うまでもなく、奥さんが必死になって旦那さんを研修に出すそうです


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

4.給与評価をガラス張りにする

給与の評価の方法、評価基準、自分の評価といったものがすべて公開してあり、自分で確認できるそうです。
そうすれば、本人もどういう点がつけられてあり、どうすれば評価が伸びるのかがわかるようになるからです。

さらには、「社内方針を理解しているか」「連絡、相談は的確か」といった普通なら評価しづらいファジーな物事を数値化して評価にもつなげています。
そこに自己評価、上司評価を入れ、比率を変えるなどの工夫も行います。

上司としては、「◯◯という点で△△してほしい」ということ言えるようになります。
なんせ、給料に直結しているわけですから、部下も言われれば直したくなります。

こうやって書くと、何でも給料に直結か、嫌な会社だなと思われるかもしれませんが。
どうやって評価がされているのかが全くわからない、教えてもらえないような状況の方が嫌です。
改善の余地もないからです

小山流のよいところが、給与に直結する部分は、売上に直結する部分となっていることです。
社員が給与を上げるために努力すればするほど、会社が儲かるわけですから、合理的です。
こうした合理性が実は大事なことじゃないかと思います。


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

5.社長と価値観が共有できてこそ、戦力

経営方針は社長が決めます。
それを社員は理解して仕事に励むのがあるべき姿です。

今はどちらかというと、価値観の多様化で個人の価値観で動くのがよいとされています。
中小企業であれば、そんなことは言う余裕はありません。
こうすると決めたら、全員で一丸となって取り組まねば売上が上がらないわけですから。

そんな中で自分勝手なことをする人間は戦力にならないということです。
もっと言えば、そういう人間が一人でもいれば、他の社員にも悪影響を与えます。


新卒内定者と課長職以上を対象にインターンを行うそうです。
これは「社長と常に行動を共に」する取り組みで、社長がどのような仕事をしているかを見せて、盗ませるためです。
また、そうやって自分の目で見るからこそより深く理解できたり、自分の仕事ぶりを見直す機会になるから。

ちなみに、行動を共に、ということですから、新幹線ではグリーン席、飛行機ではスーパーシートに同行するそうです。
そこまでして手間をかけるからこそ、社長と価値観の共有ができたり、人材が育つわけです。


「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために

終わりに

人を大事にするからこそ、人が成長する。
成長するから売上が伸びる。

それを仕組み化する。

それだけなのかもしれないですが、どうしても「人材を大事にする」ということには目を向けてもらえませんね。
人にフォーカスする企業が生き残っていく強い企業になるのではないでしょうか。

ぜひ、経営者には読んでいただきたい一冊です。