ドラマ「ピュア・ジーニアス ハイテク医療の革命児」シーズン1のネタバレ感想

Huluで海外ドラマ「ピュア・ジーニアス ハイテク医療の革命児」シーズン1(2016年)を見ました


シリコンバレーIT界の億万長者である主人公が、最新鋭の技術を駆使した病院を設立し、原因の解明が困難だったり症状が非常に珍しい患者のみを無料で治療するというユニークな医療ドラマ




Huluで海外ドラマを見るときには、プレミアを参考にすることが多くて、今回のピュア・ジーニアスはそこでたまたま見つけたものです
最新鋭の技術を病院に導入し、解明や治療が困難な病気に挑むというのは、とても面白いコンセプトだと思いました

実際に見てみると、1話完結ですっきりとしていて、毎度うるうる来るようなエピソードが込められていて、面白いドラマだと思います
医学界のことはわかりませんが、伝統的な医学と最新のIT技術が結びつくと、このドラマのようになるのかなという夢があふれてますね
このドラマの世界では、もはやガンは大したことはないような病気になっているような、そんな変な感覚になります

残念なことに、シーズン1で打ち切りになったようです
なぜかなというところ考察してみようと思います

このドラマの難しいところは、「難病」が主題であって、登場人物のことがとても存在感が薄くなりすぎているというか、人間ドラマは生まれにくいような設定ですね
しかも、ミスすれば病人が死んでしまうので、毎回必ず治療が成功するというサクセスストーリーなのも少し気になります

ジェームズがとてもいい味を出していて、とにかく前向きにひた走る姿は見ていて好感が持てますし、彼のおかげで最後までドラマが楽しめたように思います
しかしながら、彼に感情移入できる部分というのがほとんどなく、どうしても治療の場面ばかりになってしまうので、恋愛が全く進まないし、ゾーイに対してはあっさりアプローチして、あっさり振られるという、なんとも味気ない終わり方でしたね

介助師のニナが登場したわけですが、このニナは役職上、存在感も微妙なところがあり、ドラマに10分からんで来ることができず、盛り上げ役にはなれなかったですし、ジェームズのことを肯定的に捉えているので、「この2人はすぐにうまくいくだろう」としか視聴者は思いませんよね


この2人の関係を発展させていくのかと思いきや、ジェームズが振り、マリクと付き合ったゾーイが微妙な振る舞いを見せています
マリクもその様子を気にしているようです
というところで、三角関係のもつれを演出して、視聴者をドキドキさせようということでしょうかね




大外科医のウォレスは、とても真面目な人間で、ある意味面白味がないわけですよね
そこに同室のチャナラヤパトラを絡めて、奥さんのジュリアナが不倫を疑うところは、滑稽でしかありませんでしたね
しかも、息子が発達障害を抱え、娘は同性愛者ということで、いろんな要素を家族に盛り込んでいますね

しかし、娘の同性愛についても、ウォレスは寛容に認めています
不倫をするそぶりもありません
ということで、この辺の伏線も何も炸裂することなく終了です

妻のジュリアナはCDCの職員ということで、ウォレスと職務上をだけではなく、夫婦間の影響も及ぼすあたりも見所の一つとしたかったのかもしれませんが、特に大きなトラブルはなかったですね

謎の人物として描かれたスコットは、全く生い立ちが明かされずに、とてもいい人だということで終わってしまって、なんというか、何のエッジも立てることができませんでしたので、完全なる脇役ですね
アンジーは母ががんに侵されていたことがわかって、大事件に発展するかと思えば小さくまとまりましたし、治療もうまくいきそうですしね

ジェームズの抱える難病に関しても、手が震えるというエピソードがありましたが、それは単なる寝不足だということで、何の繋がりもありませんでした
この難病がいつ発症するのかは、このドラマの見どころ一つだと思いますが、全くその気配もなく終了しましたね

同じ難病を抱える患者に対して、未承認薬の投与という大冒険は一つ大きな波乱となりましたが、なぜか副作用が出ずに劇的な効果を見せているという、なんという安定的な進行でしょうか



という感じで、1話完結という安定感はありましたが、登場人物みんなが優秀すぎるため、大きな事件に発展することもなく、ジェームズが最終話で言ったように「自分が想像した以上の良い病院になった」わけで、刺激がとても少なかったのが、打ち切りになった要因なのかもしれません

治療に関しても、確かに画期的な治療をしているのかもしれませんが、「まあ、ウォレスが手術をしたらまず間違えないだろう」としか思えませんし、他の外科医もなぜかミスをしないので、何の面白味もないんですよね
画期的な発想から、それを実現する困難さや手術の失敗や手術の難しさを描くといったものが欲しかったかなと思いますね

難病すぎて、治療の困難さがわかりにくかったのも、ドラマを盛り下げてしまったようにも思います
いろんな要素がありすぎて、みんなが優等生すぎましたね

ですから、例えば、ウォレスがチャナラヤパトラと不倫を始める、娘の同性愛にいるせずに家族と大喧嘩する、ジェームズがゾーイを諦めきれずにマリクから強奪しようとする、スコットが実はスパイで内部情報を売ったり、横領したりしている、そんなものが欲しかったかもしれません
込められたエピソードというのは、とても感動があるのですが、それは人間ドラマというよりは、「生死をかけた」ものであるからというのが、一番の要因な気がしますね

ですから、ある意味では卑怯なんですね、演出が
それよりはもっと人間にあるようなドラマであればよかったのかもしれません

すべては予定調和の中で進んでいたので、それはそれで面白かったのですが、それ以上のものを見つけることができなかったのだと思います
更新されないのは、残念ですが、Huluで新しいドラマを見つけようと思います